腰が痛くなった時、どういったところで、どんな治療をしてもらうことができるのでしょうか?
おそらく、整骨院や鍼灸院に行く人もいれば、整形外科に行く人もいるでしょう。そう、腰痛の治療には、いくつかの方法があります。ここでは、どんな治療法があるのか、その方法と、それぞれのメリットやデメリットをお話ししましょう。
安静治療
この治療法は、ひたすら患部を動かさないようにして、腰痛の原因となる病気の進行を食い止める方法です。
痛みが起きると、その周辺の筋肉が緊張して凝り固まり、血管が収縮して血液の循環が悪くなり痛みが増す、という悪循環になりがちです。痛い部分を暖めることで、筋肉のコリをほぐし、収縮した血管をゆるめて血液の循環を促します。
温熱療法には、ホットパック、赤外線照射などがあります。ホットパックは、80度前後に暖めたパックをタオルで包み、患部に当てます。
しかし、このホットパックや赤外線照射は、身体の表面を暖めることはできますが、皮下脂肪に遮られてその先まで効果が及ばず、身体の深部まで暖めることはできません。また家庭でできる温熱療法としては、サウナ、入浴、ホットカイロなどがあります。
炎症を鎮めたり、筋肉痛などの痛みを抑えるのに使用します。身体が痛みを感じていると、炎症を起こす物質が出ます。肌に浸透した薬効成分が、この物質を生産されるのを止めるために、冷湿布が効きます。
急性の腰痛にも慢性の腰痛にも効果があります。つまり、温熱療法と併用して使用してもよいのです。
トウガラシの辛み成分であるカプサイシンなど、血の巡りをよくする薬が入っています。そのため患部がぽかぽかと暖かい感じになるので、温湿布と呼ばれます。血行を促進したり、コリをほぐすのに使われます。慢性の腰痛には温湿布を使います。
理学療法
マッサージは、筋肉のコリをほぐして血行をよくするため、痛みが取れて身体が楽になります。
針を刺すことによって、筋肉に刺激を与えます。すると異常を感じた身体が、病気を治す物質を出すため、痛みが治まります。腕のよい先生になると、骨についているような奥のほうの筋肉まで針を通せるため、しつこい痛みをスッキリと取ってくれます。
重力や圧力で、腰椎や椎間板が押されてつぶれてしまったのだから、逆に伸ばしましょう、というのがこの牽引治療です。
腰椎を引っ張ることでヘルニアによる神経根の圧迫が少なくなったり、筋肉の緊張が解けて血流がよくなるため痛みやしびれが取れる方も多いようです。
投薬による治療
投薬による治療は、飲み薬によるものと、注射で注入する方法がありあす。
人が「痛い」と感じるのは、痛みを誘発する物質が体内で作られるからです。薬を投与することにより、この物質が出るのをブロックしてしまおうというものです。
比較的長期的痛みを取ることができる場合がありますが、痛みの原因を解決するわけではないため、腰椎椎間板ヘルニアの根本的な治療とは言えません。